事業内容
湖北工業は、主に2つの事業セグメントを持っています。1つ目はリード端子事業で、もう1つは光部品・デバイス事業です。これらの事業は、湖北工業とその連結子会社7社によって構成されています。
リード端子事業では、アルミ電解コンデンサ用のリード端子を製造・販売しています。これらのリード端子は、自動車や通信基地局、産業機械、家電製品など、幅広い用途で使用されます。湖北工業は1959年の設立以来、この事業を展開しており、日系の主要なアルミ電解コンデンサメーカーに供給しています。
光部品・デバイス事業では、光ファイバ通信機器や光モジュールに使用される光部品と光デバイスを製造・販売しています。特に、1995年から製造を開始した光アイソレータは、海底での長期間の信頼性が求められる製品として中核を担っています。
湖北工業のグループ会社には、KOHOKU ELECTRONICS (S) PTE.LTD.やKOHOKU ELECTRONICS (M) SDN.BHD.などがあり、これらの会社はリード端子や光部品・デバイスの製造・販売を行っています。また、エピフォトニクス株式会社やEpiPhotonics USA, Inc.も光部品・デバイスの製造・販売を手がけています。
経営方針
湖北工業は、グローバルニッチトップの地位を目指し、国内外の小規模市場を統合したグローバル市場での高いシェアを築くことを成長戦略の中心に据えています。同社は、オンリーワン企業の実現を目指し、研究開発や技術開発を通じて高収益事業の構築を進めています。
中期経営計画では、事業規模の拡大を図るための市場開拓、収益力強化のための構造改革、新たなグローバルニッチトップ事業の創出、未来を担う人材の育成、そしてグローバル経営管理体制の強化を基本方針としています。これにより、2027年までに企業価値の向上を目指しています。
リード端子事業では、自動車市場向けに高機能化が進むアルミ電解コンデンサの技術ニーズを先取りし、新製品の開発に注力しています。また、光部品・デバイス事業では、海底ケーブル市場向けの光アイソレータで世界シェア50%以上を誇り、次世代通信技術の開発を進めています。
湖北工業は、コア技術を活かした新しい事業分野への進出も積極的に行っています。特に、半導体製造装置向けの高純度石英ガラス製品や、生成AI・データセンター分野への取り組みを強化しています。これにより、技術補完やマーケティング力の強化を図っています。
人材育成と経営管理体制の強化も重要な課題として位置付けられています。従業員のキャリアアップ制度の充実や新しい拠点整備を進め、ガバナンスの強化や社会貢献活動を通じて、持続可能な社会の実現と企業価値の向上に取り組んでいます。